農業

農業を始めました

なぜ農業に携わろうと思ったのか?

少し長い話になりますが、経緯を記しておこうかと思います。

出産続きの妻が不調に

我が家は4人の子供がいますが、立て続けの出産で妻が体調不良になり重度のうつ症状を発症しました。東京都内の大病院をはしごし、検査するも原因はわからずただ抗うつ剤を勧められるだけ。

どんどんと症状は重くなり、1日2,3時間しか起きていられず寝たきり状態に。記憶障害なども併発し気分障害もひどく、家事はおろか全く身動きができない状態になりました。ひどいときには徘徊や、先日のことも思い出せないほどの重症に大変悩んでいました。

分子栄養学と出会う

抗うつ剤には私は反対で、抜本的な治療ではないことをよく知っていましたので徹底的に勉強をし、どうやら栄養不良が原因であることがわかってきました。
主に鉄分不足です。ヘモグロビンの値も低下しておりましたが、フェリチンferritinと呼ばれる、鉄の貯蔵および血清鉄濃度の維持を行う淡白の量を量ることが重要なことがわかりました。

鉄欠乏患者のケースと、妻の症状を当てはめているとほぼすべてがばっちり当てはまっている状況。そこで病院で血液検査を行ったところフェリチンの値が一桁であることが判明しました。100ng/mL以上あることが理想である値ですが、一人の出産だけで50ng/mL以上の鉄が減少することがわかっています。鉄の補給は非常に吸収されにくく、サプリメントを活用しないと年単位での補給が必要になります。

書籍を読みあさり栄養学を調べているうちに、分子栄養学という分野があることに行き着きました。

分子栄養学とは

分子を整合する医学であり、日本では、栄養療法や分子整合栄医学などとも言われています。アメリカでも、分子栄養学は、オーソモレキュラー栄養医学と称され、注目されています。

実際にはサプリメントを活用し、欠乏した栄養素を的確に補給することでほとんどの慢性疾患に顕著な効果がでることがわかっています。予防だけでなく治療に画期的な効果が認められ、病気への対処療法的な治療ではなく、病気の根本原因にアプローチできる医学として昨今注目されています。

私もうつ&パニック障害に

そうこうしているうちに私自身も重いパニック障害になってしまいました。突然襲いかかる不自然な動悸と死の恐怖という経験したことがない不調です。
睡眠もとれず、生活は逆転。1日にわずかしか活動できない体になっていました。会社経営者として大変危機的状況になり、4人の子供を抱えて生活もままならない状態になっていました。体重も100kgを超え体脂肪率は40%を超え、脂肪肝、などなど健康診断では再検査のオンパレードになっていました。

パニック障害にもまさに栄養不足が招く症状の代表的なものです。

治療開始

その後の血液検査により、夫婦ともに栄養が全く体内に足りていないことがわかり、

主に、藤川理論と呼ばれる分子栄養学を用いた分子栄養学による治療を独学にて開始しました。

おすすめ書籍です。

みるみるうつ病、パニック障害が改善!!

夫婦そろってサプリメントによる治療を開始し数年。どんどんと体調はよくなり、体は動けるようになり妻も明るい性格に変化しました。その後は4人の子育てをしながらディズニーのキャストとして重労働をこなすほどに元気になりました。
私もサーフィンをはじめたり、ロードバイクをはじめたり。と精力的に動けるようになり100kgあった体重も74kg、BMIも標準、血液検査もオール満点、という健康体に。

 

BLOF理論との出会い

健康でおいしい野菜を育ててみたい

仕事をきっかけに、BLOF理論を提唱する小祝さんと知り合うことになりました。そこで妻と私が回復にいたるまでのお話をしたところ、小祝さんは栄養学にも造詣が深く、現状の野菜の危機的状況を知らされ、高栄養の野菜を作り出せる理論を世に広めたい!という熱い気持ち、そして人生をかけて一途に取り組まれている姿に心打たれました。
この話をよく妻とするようになり、夫婦ともにいつかは農業をしたいよね、という夢が芽生えました。

日本人の重大な栄養不足を知る

現代は糖質ばかり摂取し、まともな食材がないことを知りました。

加工食品に加工肉。そして栄養価が低下した味のない野菜達。

流通する野菜は戦後の栄養価の半分以下になっている事実もしりました。このグラフも平均値であり、都心のスーパーに流通する野菜ではこれ以下であることがほとんどだそうです。実際分子栄養学を診療で用いている医師の測定値でも、鉄分不足の女性は実に90%を超えているそうです。

そして移住決意!引っ越し

正しい食材が手に入らない環境、そして田畑、自然がない環境を離れてみよう!ということで家族で意見が一致。小田原への移住となりました。
特に当てがあるわけでもなかったのですが、コツコツやっていけば耕作放棄地などもきっとあるに違いない、ということでとにかく動くことに!

畑をお借りできました!

引っ越ししてまもなく、自治会を通じて知り合ったご近所で梅農家を営む方に、管理できなくなった耕地を貸していただけることになりました。

BLOF理論を勉強中

本業もあるので、朝と休日の作業になりますが妻とふたりで荒れ地だった状態から草を刈り、耕して堆肥をくわえ、太陽熱養生処理を行ってようやく種まきと苗の植え付けまでこれました。毎日の植物の成長をみるのは、シンプルにわくわくして楽しいですよ!

草だらけ

自然との対話。本当に日々が楽しい。


素人ですので、数多くの農家さんのYouTubeや書籍を読みあさりながら、自然でおきる出来事にああでもないこうでもないと夫婦知恵を絞ってチャレンジしています。

以前は夜遅くまで動画をみたり、無駄に時間を過ごしていましたが今では農業や事業の調べ物や、昼間の疲れもあり早い時間でぐっすり眠れるようになりました。
太陽を浴び、汗を流して土をさわる。毎日の夕食を感謝しながら、おいしい食材を採る。
当たり前のことではありますが、都会で過ごす中で忘れさられたこういう生活もあったんだなと、環境と出会いに本当に感謝しています。

今後の目標

また別エントリーで記載しますが、今年から焼き芋屋さんをはじめたいと思っています。

とろとろに熟成した最高のおいしい甘い焼き芋を提供する昔ながらの車での移動販売です。
ゆくゆくは、自分たちで最高のさつまいもを精算して小田原近辺の方に食べてもらって笑顔になっていただきたいです。
自分たちや近所の農家さんが作った野菜の移動販売もできたらいいね、と思っています。

新しい生き方の提案

世界の危機的状況

みなさん地球の異常気象はすでに毎年被害も含めて実感されていることと思います。自然の森林を消してしまったがゆえの異常事態です。気温は異常なまでに高くなってきていて、このペースで数年たったら・・・日本を含め世界はどうなってしまうのでしょうか。
人間は高度文明化によって、生きる基本である栄養ということさえ満足に満たせなくなり自然を壊し、そのしっぺ返しをもらおうとしています。

ものはいらない

物質を所有しても幸せにはなりません。より自然とともに永続的な生き方が求められる時代だと思います。後世に正しい地球環境を残してあげなければ自分たちの子供達は生存さえ危ぶまれてしまう状況だと思います。もう物を所有して、他人と比較し、競争し、奪い、その先に幸福がないことはほとんどの人が気づいているかと思います。

コロナでいろんな価値観が劇的に変わった方もいらっしゃると思いますが、コロナがなかったとしてももっとそれ以前からこういう時代になっていくことは確信していました。

理想の世界に向かって着実に、進んでいきたいと思います。日本は古くから自然と共生する生き方をシンプルに続けられてきている方がものすごくたくさんいたんだということを再認識しています。

そういう方々に学び、残りの人生をこの素晴らしい日本で過ごしていきたいですし、またそういうことに興味がある方に道を用意できるように、これから頑張っていきたいと思います。